丸2日で私は、私の2か月分くらいの量の牛やヤギ肉を食べました。
最後にはおなかが我慢しきれなくなったのでしょう、トイレにたどり着く前に こんにちは、してしまって、はくパンティーもなくなってしまいました。が、ハンデニは、蚊もいなくて、涼しくて静かでのどかでいいところでした。
みんな私がダリキのお友達と知ってか、親せき友人一同、親切で温かく迎えてくれて包まれているようでした。
比べるのは失礼ですが、イルカの世界を思い出しました。イルカに会いに大海に行くとちょっと怖さがあるけれど、イルカの存在が私の体の奥から安心感と守ってくれてる感と、喜びを浮かび上がらせるのです。大海、そして大きなイルカの存在に恐怖はありますが、それを超えて満足感に包まれる出会い。
あっ、最初の夜ベッドの下あたりから、懐かしいすんごく臭いにおいがして寝苦しかったので、翌日掃除してもらいました。
これはだれかの履き古した靴があってそこからのくっさいにおいだと確信していました。
以前、あるTさんと言うタンザニアの村に住むおじさんのお家でお世話になった時に嗅いだ懐かしいにおいで、久しぶりに嗅ぐ強烈なにおいでした。やっぱりベッドの下には履き古したサンダルがありました。匂ってみるとそんなに臭くない。まだにおいはこもっている。横に積んであったソーダのケースを1つずつどいてみると、そこにはついにネズミの死骸が横たわつていました。
やっぱりくっさい靴のにおいと、古いネズミの死骸は同じ匂いがするのです。
マサイは靴を履かないし。
そうこうするうちに、夜ごそごそ部屋の隅で音がするので、ネズミかなと思っていましたら、翌朝鶏のひながお母さんのおなかから顔を出していました。
そうかー、生まれたかー ダリキは感慨深い顔をしていました。
おまけに夜中に大雨が降りだして部屋の窓辺で、誰かが大声で同じことを繰り返して言うのです。ちょっと怖くてシャタンかナー、何だべナーとやはり寝ずらかったのですが、また人の気配がして、その大声を出す人は追い払われたようで静まり返りました。
翌朝ダリキにそのことを話したら、あれはヤギが話してるんだべ。わしが追っ払っちゃったべさ。
ヤギはめーーだべさ。いや、ヤギは話すんだ。
もう十年以上たっているのにやはりダリキは私の警護をしてくれているんだなーと思いました。