昨夕一息ついて、自室のベッドの上で「ナイロビの蜂」を読み出したところ、どこからともなく物悲しげなお経のような音が響いてくる。なぜかたどたどしい伴奏らしき音もする。あー映画監督のこばさんの部屋からだ。こばさん事小林さんは、今ケニアで私の大好きなてるさんを鏡にしてアフリカの現状を伝えるドキュメンタリーを撮っている。ちょうど半分まで来たところで息抜きにこのパラダイスへ来てくださったのだ。ロバート・レッドフォード似の「映画監督ってもっと押しが強い人のようなイメージがありましたけど、小林さんは穏やかな紳士でいらっしゃる。」「映画と言うのは共同作業で沢山の人の手を借りて作るものだから・・・・」とても気ずかいの方である。やっぱり監督だからお経も読むんだ。でも2時間は長いな。実は昨日はそのこばさんの52歳の誕生日で、てるさんは3歳から踊っていると言う「えーらやっちゃ」(何踊りだったっけ。そう阿波踊りだ。)を踊ってくれると言うし、和太鼓クラブに所属していたと言う、お客様の本田さんは台所でバケツのそこを叩いてリハーサルしてるし。私はヤーレンソーランを歌うと決めているしで、それぞれが忙しかった。
結果としては前日ゴゴ族のピーターの演奏にあわせて踊りすぎたのか、えらやっちゃを練習しすぎたのか、てるさんは足をつらせて降参。そしてあの奇怪な音は、なんとこばさんが皆に披露しようと練習していた、ゴゴ族のカリンバ(指ピアノ)と作詞した歌だったと言うのです。てるさんは「あー、近所でイスラム教徒のお祭りをやってるんだ。」と納得していたと言います。
私の空はどこへ行ったの?ムゼー(おじいさん) 鳥の声を聞けば解る。私の海はどこへ言ったの?ムゼー 波の音を聞けば解る。と言う内容のとてもシンプルで素敵な詩でところどころにスワヒリ語が入っている。スワヒリ語に全訳させてください。とさせていただいたらまた素敵なんだな。「やはり歌手は加藤登紀子さんでしょうかね?」「世界的ヒット間違いありませんよ。」言いたいことを言う。
小林さんお元気でいい映画を撮ってください。本当にお会いできて光栄です。そしててるさん、愛すべき子供たちによろしく。体に気をつけて、NGOヨチルドレンセンターの活動を発展させてください。いつまでも元気で一緒にお酒を飲みましょうね。また「えーらやっちゃ」見せてくださいね。